こんにちは、nat株式会社ブログ編集室です。
前回は「モデル撮影時のコツと注意点」についてご紹介しました。
モデル撮影については第2回「3Dモデルの作成方法」で書きましたが、
今回はさらにキレイなモデル撮影を行うために、
Scanatが苦手な撮影対象物について2回に分けてご紹介したいと思います。
Scanatが苦手な対象物としては下記のものがあげられます。
鏡等はLiDARセンサーが反射してしまいデータが拡散するため、撮影が難しいです。
こちらの写真のように全くデータが撮れません。
また、鏡に写っている空間も認識してしまうため、余分な空間ができてしまうことがあります。
<鏡撮影時の画面>
<鏡を撮影した時のScanatのモデルデータ>
鏡は撮ることができないので、なるべく撮影しない形が望ましいです。
窓やガラス面は透明な部分をLiDARセンサーが透過するため、
ガラスがあることをモデルに反映させることができません。
例えばこのようなガラスのドアがあった場合、撮影中は下記のように赤い点が消えません。
モデルを作って見ると下記の通り部屋の外のデータを取得しています。
窓枠等、ガラスの外周は撮影可能なので、赤い点が消えない状況でも焦らず撮影し続けることで、
その面の情報を正確に取得できます。
黒色がLiDARセンサーを吸収するため、一般的に誤差が出やすいと言われています。
空間の中ではあまり気になりませんが、
モニターの端の方のデータが崩れやすいですがそのせいではないかと思っています。
<黒色を撮影したモデル>
Scanatは3Dモデルを作成する際にLiDARセンサーからの取得データとカメラの写真のデータを組み合わせて使っている為、
撮影場所が暗すぎるとLiDARには影響は出ませんが、写真が暗くなった結果、モデルが黒一色になってしまい、
どんな対象物であったのかよくわからなくなってしまいます。
<暗いところのモデル>
しかし、明るさはLiDARセンサーのデータ取得には全く影響しないため、点群データの取得は問題なくできています。
そのため、メッシュデータを確認すると採寸等は問題なく可能です。
メッシュデータの確認はモデル情報画面の右下の「+」ボタンから、緑色の立方体のマクを選択します。
下記がメッシュデータです。真っ暗でよくわからなかった部分が測定できるようになります。
ただ測定するだけではなく、きれいな3Dモデルを作成したい場合には設置可能な照明を用意し、明るくして撮影してください。
たまに iPhone / iPad についているライトやヘルメットについているライトではいけませんか?というご質問を受けますが、
撮影者が動くたびに明るい箇所が変わってしまい、写真のデータが安定しないので、おすすめできません。
あと3つほど苦手な撮影対象物がありますので、次回ご紹介したいと思います。
こんにちは、nat株式会社ブログ編集室です。
前回はモデルの処理の方法と品質についてご紹介しました。
モデル撮影については第2回で書きましたが、今回はモデル撮影時のコツと注意点についてご紹介したいと思います。
モデルは上手に撮れましたか?
Scanatは出来上がったモデルを計測するアプリなので、モデルが綺麗に撮れるかどうかというのが一番のポイントと考えています。
実際に現在お使いのお客様でも撮影後のモデルが綺麗に取れている方と上手に撮れていない方がいらっしゃいます。
モデルが上手に撮れないと正確に計測が出来ないことに繋がってしまい、Scanatの実力が発揮できません。
Scanatを上手に使いこなしていただくにも今回の内容は非常に重要ですので、是非チェックしてみてください。
モデルを上手に撮影するにはいくつかコツがあります。現時点でわかっているコツをご紹介します。
まず、iPad/iPhone proのスペックですが、LiDERセンサーがついているものであれば撮影は可能ですが、処理に時間がかかったり、アプリが途中で落ちてしまったりしやすくなります。メモリーとCPUのスペックを考えて、最新のものをお勧めします。
iPad/iPhoneは慣れないうちは画面の回転をロックして、縦に持ち測定を行います。撮影を通じて横にしたり、回したりしないようにしてください。
※iPad/iPhoneのコントロールセンターから上記のボタンを押すと回転のロックができます。
撮影はゆっくりと階全体を一筆書きを描くように行い、同じ場所を複数回撮らないようにします。撮影前にどのルートでデータ撮りを行うかをイメージしてから撮影を開始してください。
撮影中は対象物(壁・角・天井・床等)に対し、 iPad/iPhoneが正面に来るように心がけます。室内の場合には、床→壁→天井→壁→床→壁といった順番で、ペンキを塗るイメージで赤い点を消し込んでいくと綺麗に撮影ができます。
撮影後に処理を終えたモデルを確認して、上手く撮れていないと感じたら、
3Dモデル図の「その他」より、
スキャンした写真を確認します。
写真がブレている箇所があれば、その部分は撮影時に動かすのが早すぎたので、常に同じ速度で撮影することを心がけます。
ブレている箇所は点群のポイントも少なく、メッシュも崩れていることが多いので、特に部屋の隅など計測の際にしっかりとした情報がほしい箇所は特に気をつけてゆっくり動かすようにしましょう。
撮影の際に一番重要な点は対象物が常にiPad/iPhoneの正面にあることです。立ちどまって部屋全体を撮影すると斜めから撮影する箇所が多くなってしまうので、部屋全体をゆっくりと歩き回りながら撮影をお願いします。
次回はScanatが苦手な対象物について書きたいと思います。
こんにちは、nat株式会社ブログ編集室です。
前回は3Dモデルの撮影方法についてご紹介しました。
今回はモデルの処理の方法と品質についてご紹介したいと思います。
本来、LiDARセンサーは非常に高価なもので、搭載機器は数十万から数百万するものが多いのですが、iPad/iPhoneに搭載されているLiDARセンサーは取得できる点群の数が少なく、それほど質が良いものではありません。
その質の低い点群データから弊社独自のアルゴリズムを用いて、質の低い点群データを除去します。この技術によって、出来上がった3Dモデル上でミリ単位の計測を可能にしています。
そして、出来上がった点群データから、メッシュデータを生成します。
さらにメッシュデータ上に撮影中に同時に取得している写真のデータを貼り付けて、Scanat上に綺麗なモデルが生成されます。ここまでの作業はwifi環境が無い場所でもご利用可能です。
撮影後の処理時間は非常に短時間(約10秒)ですが、この短時間の間に上記のような複雑なことを行っています。
さて、話をモデル作成の工程に戻します。
Scanatでの撮影が終了すると自動的に「モデルを処理」の画面に移動します。
処理にかかる時間は非常に短いのですが、連続して撮影を行いたい方のために、処理を後でまとめて行うことも可能です。その場合は「閉じる」で処理の画面を閉じて、再度モデルの撮影を行います。
処理の品質は「高品質」、「中品質」、「低品質」、「カスタム」の4つがありますが、通常のiPhone pro/iPad proを使用している場合には「中品質」を選択します。「高品質」の処理を行うにはメモリーとCPUが不足しているため、「高品質」の処理を行うと出来上がったモデルのノイズが多くなってしまう可能性があるためです。
もし、1TB以上のハイスペックのiPad proを使用している場合には「高品質」を選択してください。非常に綺麗なモデルが出来上がるはずです。
モデルの品質を選択したら、「処理開始」ボタンを押します。
モデルの処理が始まると「処理中」のポップアップがあらわれ、処理にかかるおおよその時間が表示されます。予想処理時間が経過するとモデルの処理が完了します。
「処理中」の表示が消えると処理の完了です。処理が完了すると「モデル情報画面」にも戻ります。
連続してモデルを撮った後や、非常に大きい対象物を撮影した場合、iPhone/iPadのハードディスクの容量が少ない場合などに、処理の途中でScanatアプリが落ちてしまうことがありますが、その場合はScanatアプリをもう一度立ち上げてください。
アプリの中に既にモデルが出来上がっている場合、処理が終わっていない場合とありますが、モデルが出来上がっていれば、そのままモデルを確認していただけます。処理が終わっていなければもう一度処理を行ってください。(モデルの出来上がりには影響はございません。)
次回はモデル撮影時のコツと注意点について書きたいと思います。
こんにちは、nat株式会社ブログ編集室です。
前回は「ダウンロード / アカウント作成方法」についてご紹介しました。
今回はScanatのアプリで撮影をして3Dモデルを作る方法をご紹介したいと思います。
皆様、アカウントの登録は完了しましたでしょうか?
App storeで決済された方は即座にご利用が可能ですが、nat株式会社との直接契約をされた方はアカウントの登録を完了後に担当者がアクティベーションを行います。登録されてからアクティベーションまでのタイムラグがありますので、お急ぎの場合にはnat株式会社(03-6822-8600)までご連絡をいただけますと幸いです。
Scanatアプリを起動すると、保存モデル画面が立ち上がります。
保存モデル画面には「Scanatへようこそ!スキャンして新しいモデルを追加してください。」と記載されており、まだモデルが一つも入っていません。
撮影を開始する場合には 右下のカメラのボタンを押して撮影を開始します。
このビデオ撮影のような画面が撮影画面です。
撮影中はiPad/iPhoneを縦に持ちます。同じ箇所を何度も撮影するとノイズの原因となり、モデルが綺麗に撮れなくなります。複数の撮影データをドッキングすることはできないので、撮影前に撮影するフロア全体をどのようなルートで撮影したら良いかをイメージします。イメージが固まったら撮影開始です。
赤い丸を押すと撮影がはじまります。
撮影中はこんな感じです。
撮影中は対象物になるべく正対して撮ることを心がけてください。壁→天井→壁→床→壁といった順番で赤い点を消していきます。
赤い点がなくなったら撮影終了です。撮影を終了する時にも同じ赤丸を押します。
撮影した画像は保存モデル画面(リンク)の中に保存されます。
撮影を終了すると自動的にモデル処理画面(リンク)へ移動します。
連続して撮影を行いたい場合には処理を後でまとめて行うこともできますが、処理前の画面は荒いので、抜け漏れをチェックするには都度処理をすることをお勧めします。
次回はモデルの処理について書きたいと思います。
はじめまして、nat株式会社ブログ編集室です。
iPhone / iPadのLidarセンサーを活用し、3Dモデルの作成と計測ができるアプリ「Scanat(スキャナット)」が発売されて約半年が過ぎ、ご利用いただいている企業様も70社を超えました。
App Storeからのサブスクリプション契約も始まり、いろいろな方にScanatを知って、使っていただきたいという想いから、ブログを開始することにしました。
こちらのブログでは、Scanatの使用方法、アップデートの情報、便利な使い方、実際に撮ってみたモデルなどを中心にご紹介していきたいと考えています。
第1回目は「ダウンロード / アカウント作成方法」について記載いたします。
ScanatとはApp storeで販売されているアプリケーションで、App storeの検索から「Scanat」と検索し、ダウンロードしていただくことができます。
利用料金のお支払いはnat株式会社との直接契約の場合、初期導入費10,000円、年間72,000円 or 月払9,000円です。
App store経由ですと年間104,800円、月払13,000円です(2022年8月現在)。
3ヶ月以上ご利用の場合は直接契約の方がお得となりますので、直接契約をご希望の方はnat株式会社(https://www.natincs.com/entryform/)までご連絡ください。
空間などの寸法を計測できる機材は高額で数十万円から数百万円します。
また、点群データを使用した無料アプリは世の中にたくさんありますが、データの質と精度が低いため、計測には適しておりません。
リーズナブルな料金でモデルの作成と計測ができるのがScanatです。
ダウンロードをしてアプリをタップすると、こちらの画面が出てきます。
まずはアカウント作成をします。
一番下の「アカウントを作成」をクリックしましょう。すると下記の画面が出てきます。
①ユーザー名(メールアドレス)にメールアドレスを入力します。
②「確認コードを送信」をクリックします。
③scanat _info @natincs.comのメールアドレスから「認証コード」というメールが送信されます。
④メールに記載されている6桁の数字を「認証コード」の欄に入力します。
⑤「確認するパスワード」にアプリへのログイン時に使用するパスワードを2ヶ所入力します。パスワードは半角英数混合で6桁以上です。
⑥利用規約を確認し、「規約に同意して登録する」をクリックします。
登録が完了しました。
「ログイン」を押すと支払い画面に移行します。
ご希望の支払い方法を選び、お支払いに進みます。
お支払いの手続きが終了すると晴れてアプリが使用できるようになります。
次回は実際のアプリの使用方法をご紹介したいと思います。